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『俺は何をしても許される』、それはお前だけじゃない

 

自分中心に世の中が回っている感覚は、

10代・20代の頃、経験している人は多いと思う。

 

私も学生時代、周囲の迷惑を省みず、

大きな声で話したり、笑ったり、、、

それに対して大人は、

『今は何をしても楽しい時期だよね。』、

『若いから出来るんだよ。存分に楽しみなさい。』

等と言い、特にたしなめてこなかった。

 

あの感覚が、ずっと続くと思っていた。

 

20代、仕事でうまいぐあいにトップに立つことがあった。

あの時は、たくさんの苦労、周囲の助けもあり、

『私の実力だ!』と天狗になることはなかったが、

 

『今、多少うかれることは許す。

 けれど、天狗になり、傲慢になることは許さない。

 いいか、今後、何があっても天狗になるな!

 傲慢になるな!人を見下すな!

 

 今、お前に周囲が頭を下げるのは、お前の座っている席、

 お前の手にした力に頭を下げているだけだ。

 お前にじゃない。

 

 人間がほんとに実力をつけることが出来、

 その人自身を尊敬し、信用し、頭を下げるのは

 何十年もそこにい続け、実績があった場合のみ。

 

 その席、その力のおかげで人が頭を下げていることに気がつかず、

 実力もないうちに、うぬぼれ勘違いをし、

 傲慢な態度をとれば、その席から追いやられたときに

 お前の周囲には人も物も残らない。

 

 これからのお前の態度次第で、今後の人生が変わる。

 今からすることが、全て未来のお前に良いことも悪いことも

 かえることを肝に銘じておけ。

 

 悪いようにはなってほしくないから、

 この忠告は絶対に忘れるな。

 傲慢にならず、今後も謙虚に生きなさい。』

と言われたことがあった。

 

それでも、お酒に酔ったときなどは、酔った勢いで

少々強気な発言をすることもあったが、

それで離れていった人もいるだろう。

 

30歳を超え、東京の夏の異常な気温、空気の汚さは

私の病気治療に適さないため、やむをえず田舎に引っ込んだが、

20代の私に注意警告をしてくれた方、

そして、それをまぁまぁ聞いていた私がいたため、

田舎に引っ込んだ後も、なんとかなっている。

 

こんな私だけれど、

『これまでの恩返しをしたい。

 今度は私たちが助ける番だ。

 困ったことがあったらなんでも言って。』

と、手を差し伸べてくれる人たちがいる。

とても嬉しいし、ありがたいことだ。

 

けれど、もし私が注意警告を聞かず、自分勝手にふるまっていたら。。。

 

きっと、私は誰からも相手にされず、何も出来なかっただろう。

 

クズ男を見ていると、他人ごとではないので

たまに寒気がする。

 

何か言うと、

『それはあなただからだ。

 あなただから注意をされる。直すべきはあなただ。』、

『俺のすることは全ての人に良いようにしかならない。』、

『俺のすることは全ての人が認めている。』、

『俺は何をしても許される。』

と返してくるが、私の周囲にあのような注意をしてくれる人がいなければ、

私もクズ男と同じようになっていたかもしれない。

 

人は、表舞台に立てる時と、裏方に回る時とある。

人生では、表舞台に立つのは20代までだろう。

 

30代以降は裏方に回り、

若手に大人としての振る舞いを教える。

 

でも、これが出来ず、いつまで経っても自分が表舞台に立っていたい

人間は、歳不相応な振る舞いをする。

 

歳はとっているから、誰も注意が出来ない。

 

下手すれば、

『自分が優秀だから、皆自分の言うことを聞くんだ。』

とクズ男のようなうぬぼれ勘違いをする。

 

人は一つの人生しか経験できない。

 

注意警告をしてくれる人がいなかった私の人生。

注意警告を無視し、傲慢にふるまった私の人生。

 

これらを私が経験することは出来ない。

 

ところが、ちょうどいいところに疑似体験させてくれた人がいた。

クズ男だ。

 

クズ男は人生を踏み外している。

誰も修正をかけようとする人はいない。

誰かが多少手を差し伸べても、その手を振り払う。

自分の人生がボロボロなのに、

他人を笑い見下し、偉そうに指導する。

 

これは、もう一つの私の人生だったかもしれない。

 

人には毎日、小さな選択をする瞬間がある。

 

朝、食事をするか、しないか。

1:食事をとったから、昼食の時間がいつもより遅くても平気だった。

  クライアントと話しがはずみ、契約が成立した。

2:食事をしなかったため、昼食時間まで会議が延びたとき

 会議中にお腹が鳴り、クライアントを『御社の社員はたるんでる』

 と怒らせてしまい、契約が不成立に終わった。。

 

こんなささいな選択の積み重ねで人生は出来ている。

 

もちろん、全て、『1』のような良い選択のみ出来ればいいが、

そんな都合の良い人生を送ることは出来ない。

 

自分の人生は1度きり。

1つのことしか経験できない。

 

他人の人生を見たり話を聞くのは、疑似体験するためでもある。

 

クズ男は、『皆、俺みたいになればいいのに。』

とよく言っていたが、私はクズ男のような人生は送りたくない。

 

『俺は何をしても許される。』と言っていたけれど、

それは人間皆そうなんだ。

そういう時期がある。まれに、そのような機会がない場合もあるが。

 

『私もそんな時期があったな。』と言ったとき、

『それほんとなの?あなたがそんな許される人間なわけない。』

と人を見下した顔をして言っていたが、

 

『何をしても許される時期』というのは、別に特別なことじゃない。

 

むしろ、それを知らないお前に驚いたよ、クズ男。

 

『俺は人間のことは分かっている。』と言っていたけれど、

『人間というものが、この世に存在をしていることを認識しているだけだ。』

と、自ら証言してくれてありがとう。